「カフェですか?」



「あっ!
バーとかの方がいいですか?」


「いえ あたし
飲みすぎるとろくなことないんで」


「酔っ払っちゃったら
どう変わるんですか?」


「凶変するみたいです
暴れまくって」


「え?そんなに?」


「冗談です」と笑ってみせる。


「なんだ」


「寝ちゃうみたいですよ
叩いても蹴っても起きないみたいで」


「それも困りますね
やっぱカフェにしときましょうか」
と笑う。


はるくんパパ
実は甘系が好きなようで
コーヒーフラペチーノを選んだ
しかもクリームに
キャラメルソース増量。


テーブルに置いたフラペチーノ
「美結先生 目が点になってますよ
変ですか?」


「いえ 男の人なのに
珍しいなぁと思って
甘党なんですね」


「疲れた時にはね
甘いのが1番なんですよ」


「わかります!わかります!」


「今日はお疲れじゃないんですね
ブラックですよね?」


「気分はブラックだったんで」


「反対ですよね
オレがブラックで先生が
甘々フラペチーノ!
店員さんがあれ?って
顔されてましたね」


「そーですね
見ました見ました」


そうそうブラックはどちらで?
フラペチーノはどちらで?と
聞かれた時にブラックを私が取ったら
え?みたいな様子だった。


「おばさんに聞きました
恋人と別れたって」


「そーなんです」


「恋人と別れた原因って
何だったんですか?」


「色々あって
あたしの思いを叶えるならば
オレじゃないと」


「何なんですか!それ」


「仕方ないとこですよ」


別に彼女が居たということは伏せた
勇さんの印象が落ちたらと
ひどい目にあったのに
庇おうとするバカな私。


「オレだったら
思いは何としてでも
叶えてあげるけどなぁ」


「無理言ってることは
わかるんですけどね
まぁ もう終わったことなので」


「オレではダメですか?」


「今は次の恋とか
考えられなくてごめんなさい」


「すぐに恋人じゃなくても
たまにこうして会ってくれたら
いいなぁと思って」


「お茶したりとかなら」


きっぱりと断りきれなかった。