ちょうど昼休みの終わるチャイムが鳴って、私たちはそれぞれの教室に戻った。



茜くん、私と郁人くんを気にして、わざわざ追いかけてくれたのかな、とか。

郁人くんが私の髪を触ったから、腕を引っ張って助けてくれたのかな、とか。

郁人くんが赤リップ可愛いって言ったから、似合わないって言ったのかな、とか。




半分以上は私の妄想だろうけれど、全部都合のいい方に考えてしまう。

緩む頬を抑えながら5時間目の数学の授業を受けたせいで、先生に怒られてしまったけれど、それでも幸せだもんね!