逸人さん……。
貴方が私にトドメを刺しています……と思っていると、砂羽が、
「あらー、私は逸人で当たりだと思ってるわよ」
と言い出した。
えっ?
「圭太はちょっとね。
優しすぎるから」
いやー、それだと逸人さんが人でなしのように聞こえるのですが。
「圭太は優しいから、日向子を振り切れなかったのよ」
それで、妊娠させるのもどうかと思いますが、と思っていると、逸人が、
「優しくはないだろ。
芽以を不幸にしたんだから」
と言ってくれる。
いや……不幸なんですかね?
私は此処で結構楽しくやってますよ。
あのクリスマスの夜、圭太に結婚することになったと言われたとき、凍りつかなかったといえば、嘘になる。



