パクチーの王様

「これ、あげますよ」
とおみくじの中に入っていた小さな金の亀を逸人の手のひらに落とす。

「これで、親亀子亀孫亀ですよ。
 重ねて置いておいたら、きっといいことがあるに違いありません」

「……全部同じサイズだが」

 いや、細かいことは気にするな。

「それに、吉、小吉、中吉と集まれば、大大吉です」

「どういう計算だ?」

 いいから、木に結んで帰りましょうっ、と言って、

「大大吉じゃなかったのか?」
と突っ込まれる。

 いいおみくじなら、結ばなくてもいいはずだからだ。

 いや、なんでもいいから、もう帰れ、と思いながら、先を歩く。