それにしても、なんという平和な寝顔だろう。

 色気もクソもないとはこのことだが……。

 逸人は笑いながら立ち上がり、芽以を見下ろす。

「……おやすみ、芽以。
 あけましておめでとう」

 白く小さな寝顔に、そう囁くと、逸人は、そっと部屋を出た。