再殺動

_____一日前_____


ベッドに寝っ転がりながらスマホゲームに夢中になっていた始は、あと少しでラスボスが倒せる場面に興奮で体中がうっすら汗ばんでいた。

あと何撃か打ち込めば必ず倒れる。次のステージへ行ける!

そんな興奮真っ只中でゲーム画面がフリーズするという、針で刺されるかのごとく鋭い衝撃が体中に走った。

「っっっざけんなよこんなときに!」

毒を吐けども、こんなときは下手に操作せずにスマホ自体に任せるのが一番だと始は過去の経験から分かっている。
以前同じことが起きた時に、無理に操作して全てのデータが飛んでしまったということがあったのだ。

気持ちを整えるのに一度深く呼吸し、ベッドから起き上がりテーブルに置いておいたコーラのボトルを掴み一気に喉に流し込む。
袖口で口許をぐっと拭った。

ベッド上の定位置に戻り体勢を整えたところで、フリーズしていたスマホの画面が突如として暗くなった。

「嘘だろまじで。本気かよ! はー!? 再起動とかバカじゃねえの、まじかんべんしろよ。ありえねえだろこれー!」