『人が来ました。逃げてください。中央階段側から入ってきます。始さんは東側階段から降りて、そのまま自宅へ帰ってください。今日は自宅にいてください。絶対に出ないでください』
「それで大丈夫なのか? 俺、大丈夫なのか?」
『行ってください』
「おい、ほんとに大丈夫なんだろうな。おい! そもそもお前が俺のスマホに勝手にダウンロードされなかったら、こんなことには、おい!」
トワからの返事は無い。舌打ちをした。
始はこの場に一分一秒たりともいたくなかった。目の前の現実から逃げたかった。
自分が突き落として動かなくなってしまった有にもう一度と目を向ける。唇を噛み締め眉間にシワを寄せた。軽く頭を振り、
トワに言われた通り、東側階段へ向けてダッシュし、辺りに気を付けながら学校裏の東門から素早く出て、人に会うことがないよう祈りながら家までの道を全速力で走った。
「それで大丈夫なのか? 俺、大丈夫なのか?」
『行ってください』
「おい、ほんとに大丈夫なんだろうな。おい! そもそもお前が俺のスマホに勝手にダウンロードされなかったら、こんなことには、おい!」
トワからの返事は無い。舌打ちをした。
始はこの場に一分一秒たりともいたくなかった。目の前の現実から逃げたかった。
自分が突き落として動かなくなってしまった有にもう一度と目を向ける。唇を噛み締め眉間にシワを寄せた。軽く頭を振り、
トワに言われた通り、東側階段へ向けてダッシュし、辺りに気を付けながら学校裏の東門から素早く出て、人に会うことがないよう祈りながら家までの道を全速力で走った。

