「その恨み、晴らしてやってもいいぜ。そのかわり、なんでその恨みを抱いたのか、その時が来たら酒の肴の代わりに詳しく話してくんな」
ん? なんで見ず知らずの己らにそんなことを言うのかって? そうだな、気になるわな。よし、まずはそこを話すか。
俺らはずうっとこの世に留まっていて人の様を見続けてきてな、もう人には飽きたんだよ。
人ってもんは簡単に人やら動物やら自然やらを殺すだろう。まるで人間が一番偉いと勘違いしてやがる。
さすがに嫌気がさしてな。そんなときに偶然にも人に対して恨み辛み怒りを持っている霊に出会ってな、話を聞いているうちに手を貸してやろうと思いついたんだよ。
頭いいだろ? あ? 俺がなんでそんなことができんのかって? ああ、そのときが来たら紹介してやるよ。
そんなことを侍は猫夜と犬飼に話したのだ。
「俺一人じゃなんの力もねえがな、仲間がすげえ面白えんだよ。あいつらだったら簡単に痛めつられるってもんだ。まあ、手を出すのは一人で、ん、出すっつうかなんだ、その、まあいいじゃねえか。すぐわかるよ。どうだい? 乗るかい? 乗るだろう。そうだろう。よしわかった決まりだ」
と有無を言わさずに決められてしまった。
死に様を教えるのが約束だからな。その約束ができるのであれば、その恨みの対象を取り除く手伝いをする。
と言われたことを猫夜は太郎に話し、そこでやっと犬飼が思い出したように顔を上下に大きく振る。
そんな犬飼を猫夜はちっと軽く舌打ちをしてちょっと離れた。犬飼の涎が飛んできたのだ。
「おーおー、なんだよそうか、おまえらあんときのワンコロとニャンコロか。思い出したわ」
太郎のところへ行く道すがらに偶然に出会ったこの犬と猫にした約束のことを思い出し、侍がぽんと手を打った。顔が綻んでいる。
ん? なんで見ず知らずの己らにそんなことを言うのかって? そうだな、気になるわな。よし、まずはそこを話すか。
俺らはずうっとこの世に留まっていて人の様を見続けてきてな、もう人には飽きたんだよ。
人ってもんは簡単に人やら動物やら自然やらを殺すだろう。まるで人間が一番偉いと勘違いしてやがる。
さすがに嫌気がさしてな。そんなときに偶然にも人に対して恨み辛み怒りを持っている霊に出会ってな、話を聞いているうちに手を貸してやろうと思いついたんだよ。
頭いいだろ? あ? 俺がなんでそんなことができんのかって? ああ、そのときが来たら紹介してやるよ。
そんなことを侍は猫夜と犬飼に話したのだ。
「俺一人じゃなんの力もねえがな、仲間がすげえ面白えんだよ。あいつらだったら簡単に痛めつられるってもんだ。まあ、手を出すのは一人で、ん、出すっつうかなんだ、その、まあいいじゃねえか。すぐわかるよ。どうだい? 乗るかい? 乗るだろう。そうだろう。よしわかった決まりだ」
と有無を言わさずに決められてしまった。
死に様を教えるのが約束だからな。その約束ができるのであれば、その恨みの対象を取り除く手伝いをする。
と言われたことを猫夜は太郎に話し、そこでやっと犬飼が思い出したように顔を上下に大きく振る。
そんな犬飼を猫夜はちっと軽く舌打ちをしてちょっと離れた。犬飼の涎が飛んできたのだ。
「おーおー、なんだよそうか、おまえらあんときのワンコロとニャンコロか。思い出したわ」
太郎のところへ行く道すがらに偶然に出会ったこの犬と猫にした約束のことを思い出し、侍がぽんと手を打った。顔が綻んでいる。

