「警察は当てにならないし、校長も教育委員会と今後のことを相談するってそればっかり。せっかく自分のクラスを持てるようになったのに、なんでよりによってハズレのA組なんだよ。冗談じゃねーよ」
これが先生の本音。だから私たちに対して関心がないし、はっきりと言えば面倒だと思っていたのだろう。
「……もう一度確認しますけど、先生は自分の動画を再生してないんですよね?」
「何度も聞くなよ!そもそも俺は元からそういう類いのものは苦手なんだよ!予告されたら死ぬ?ふざけるなよ。なんで自分が殺されてる動画なんて見なきゃいけないんだよ。面白がってお前たちが幾田のことをいじめたりするからこんなことになったんだろ……っ!!」
先生はギロリと私たちのことを睨み付けた。
「幾田さんがいじめを受けていたって認識はあったんですね」
そう淡々と言い放ったのは前園さんだった。
「認識は……してたよ。でも認めたら担任である俺が責任をとらなきゃいけなくなる。お前らは教師って立場になったことがないから分からないけど、いじめっていうのは厄介なんだよ」
「………」
「全員に話聞かなきゃいけないし、原因も調べなきゃならない。繰り返さないように指導して、俺も生徒たちを注意深く見るようにきつく言われたりしてさ。本当にうんざりなんだよ。だから見て見ないふりをした。それのなにが悪い?」
先生はタガが外れたように開き直っていた。



