次の日。駅前で待ち合わせした私たちは先生の自宅があるアパートへと向かった。
「……先生、家にいるかな?」
「いるんじゃない。普通だったら夏休み中も仕事があるんだろうけどこんな状態だし出勤もできないでしょ」
「そう、だよね」
前園さんとそんな会話をしている内に白い外観のアパートが見えてきた。どうやらここが先生の家らしい。
1階の角部屋の前に表札はなかった。だけど隣が山田さん、その左が奥寺さんと書いてあるので先生の自宅はここで合っていると思う。
「じゃあ、押すね」
インターホンに手を伸ばしたのは私だった。
1回目は無反応だったけど、念のためにもう一度ボタンを押すと『はい』と、男性の声がした。
「先生、木崎です」
『……え、き、木崎?』
「突然すいません。大事な話があります」
『………』
先生の声は明らかに戸惑っていたけれど、すぐにガチャリと玄関のドアが開いた。
そこからおそるおそる顔を出したのは、間違いなく鈴木先生だった。



