そして次の日。枕元で鳴っているスマホの音で私は目が覚めた。
寝ぼけまなこに確認すると、画面には【着信 前園さん】の文字。すぐに電話に出ようとしたけれど、気づくのが遅かったせいか着信は切れてしまった。
「……ん、あず、今何時?」
どうやら着信音でちづを起こしてしまったようだ。
「えっと、11時45分」
「え、うそ?もうお昼じゃん」
ちづが慌てて起き上がった。昨日は床に布団を敷いて雑魚寝状態で夜を明かした。
と言っても弾丸トークはなかなか止まらなくて、寝ようと布団に入った頃にはたしか外は明るくなりはじめていた気がする。
「今日の予定は?お昼ごはんでも買いにいく?」
「そうだね。結局昨日の夜はお菓子だけで済ませちゃったし」と、ちづが気持ち良さそうに両手を上に伸ばした。
その隣では戸上さんがまだ眠っていて、起きる気配はない。
「戸上さん、昨日あんなに楽しい夜は初めてだって言ってたから疲れちゃったのかもね」
勉強ばかりで友達の家に泊まった経験もないって言ってた。
お菓子も普段はあまり食べないけど、こんなに美味しいんだねとパクパク食べて、最終的には戸上さんの初恋相手の話で盛り上がった。
本当に、本当に楽しすぎる夜だった。
こんな日々がずっと続けばいいのにって思うくらい。



