予告動画




「お前たちが騒いでる動画なんて俺は一度も見てないんだ。毎晩毎晩通知音がうるさくて迷惑してるぐらいだよ」


その言葉にバンッ!と机を叩いたのは、昨夜予告されている河口さんだった。



「今日は私たちが死ぬかもしれないんです!担任ならなんとかしてくださいよ……っ!」

大人しい河口さんが初めて大声を出した。



河口さんだけじゃない。昨日予告された10人は物静かな人たちで、いわゆる教室では三軍の立場にいた。


当たり障りがないように目立たずに息を潜めて、ゲームや漫画などで休み時間や昼休みを過ごすことも多かった。

だから幾田さんのことに関しては大小はあるけれど、比較的に関与していなかった人たちでもある。 



「とりあえず出席番号順に隣の部屋に入ってください。自分たちの知ってることはすべて話すこと。警察に全面的に協力すること。先生からは以上です」


河口さんの言葉を無視して、鈴木先生はそそくさと事情聴取を開始してしまった。




「……っ、なんで私なのよ。なんで……」
 

河口さんはぐしゃりとうなだれて、他の9人も同様に怒りや不安や恐怖が爆発寸前だった。


そんな中で次々と隣の部屋へと呼ばれて、私の番が早々にやってきた。