「……あず、大丈夫?」
気づくと後ろにちづが立っていた。
「ごめん、ちづの家のトイレなのに……」
「ううん。大丈夫。それより見て」
ちづが見せてきたスマホの画面には、次から次へとメッセージが届いていた。
そこには私と同じように吐き気に襲われたクラスメイトたちが何人もいたけど、中にはまだこの奇妙な動画を信じられていない人もいる。
【これは絶対にCGだろ。人の首なんてこんな短時間で切れないから】
【でも血とかリアルだったよ……】
【つーか高野は?高野はまだ生きてる?】
高野くんの安否を気遣うメッセージが飛び交う中で、この状況とは不釣り合いのふざけたスタンプが連続で届いた。
それは、高野くんからだった。
【みんな心配してくれてサンキュー!でも俺は大丈夫!ってかグロい映画とか好きだから普通に最後まで見ちゃったw】
強がりなのか、予告動画の存在を信じていないのかは分からない。
でも麻生さんと同じなら、絶対に明日はなにかが起こる。それを想像しただけで、また気持ち悪くなった。



