「あんたがゲームみたいに楽しんでることはみんな知ってるんだから」
そう畑さんが詰め寄ると、「ぷっ」とバカにするように森元は吹き出した。
「あはは、楽しいに決まってんだろ」
開き直ったように森元は高笑いをしている。
「だってクラスメイトが次々死んでいくなんて普通ありえるか?首飛ばされて血まみれになって、そういう人が死ぬところを生で見られることってないだろ?」
「………」
「そりゃ、楽しいよ。スリルっていうかぞくぞくする。たまらなく、な」
そう言って森元は唇を舐めた。
やっぱり森元は危険だ。それでいて、クラスメイトが死ぬと分かっていても平気で動画を見ることができるヤツだってことがはっきりとした。
じゃあ、森元が動画を……?
公園にひんやりとした空気が流れる中で、ピロンッと5人のスマホが一斉に鳴った。
迷うことなく森元はラインを開き、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「次はお前だ」
悪魔のような声で私たちに画面を見せてきた。
【予告動画 畑綾子】
そこには畑さんの名前が書かれていた。
「お前が死ぬところも動画で撮影してやろうか?」
森元が追い打ちをかけるように言う。
「……っ」
畑さんは悔しそうに森元を睨み付けて、公園を足早に去っていく。
「……畑さん!」
呼びかけても畑さんの足は止まることはない。
「放っとけよ。どうせアイツも明日には死ぬ」
「最低、最悪。あんたはいつか地獄に落ちるから」
「はは、地獄?大歓迎」
森元への嫌悪感を押さえて、私は畑さんの後を追った。



