「なにが言いたいの?」
「自分は予告されないって分かってるんじゃないの?」
「は?」
「だから、幾田と手を組んで動画を再生してるのは歩実なんじゃないかって話だよ!」
ビリビリと痛いぐらい張り詰めている空気。
動画を再生してる人がいて、しかも予告されない人がたったひとりいることが分かっている今、それは同一人物なんじゃないかと考えるのは普通のこと。
つまり現時点でまだ余裕がある畑さんと森元が一番怪しいということになる。
「なにそれ。私のことを疑ってるわけ?」
畑さんが仲谷さんに対して鋭い視線を向ける。
「疑うもなにも歩実だって、私たちと都合がいいから一緒にいただけで別に友達だなんて思ってなかったでしょ?」
今度は磯山さんが声を詰まらせながら言った。
「私、知ってるよ。本当は親友だって言ってた唯菜の悪口をSNSとかで書き込んでたの」
「………」
「唯菜ばっかりが目立って、歩実は嫉妬してたもんね。だから唯菜がいなくなって一軍のリーダーみたいに偉そうになったのもそのせいでしょ?」
「……最悪。私のことそんな風に思ってたんだ」
畑さんがぼそりと低い声を漏らした。そして怒り狂ったようにカバンからスマホを取り出した。そして……。
「私はふたりの動画を見てない。でもそんな風に言うならもう知らない。今ここで再生してやるから!」
そう言って、グループラインの画面をこちらに向ける。



