月明かりの下の舞踏会



苦しそうにしながら呼吸をするライズを見れば、このお守りが効果があることが良くわかる。

毎年ただの飾りだと思っていたけれど、本当に効果があるものだったなんて。

毎年これだけは身につけて置こうと心に決める。


「私の血なんて美味しくないし、それに吸わせる気ないわよ……!」


そう言って睨み付けると、ライズは眉間にしわを寄せた。


「絶対美味しい。その匂い俺はちゃんと知ってるし、覚えてる」


なんか拗ねた……?

いやいや、こんな状況でそれはないか。


「そうやって毎年私の町の誰かに対してイタズラして来てたわけね?」

「俺は毎年傍観者だ。君が来るのを今か今かと待ってたんだ」


待ってただなんておかしな事を言う悪魔だ。

初対面の人間の血も美味しいと判断もするわけだし、やっぱり変なのかも。

ネックレスのおかげで血は吸われることはなさそうだけど。