そう思ってお菓子を渡そうとするけれど、ライズさんにクイッと腕を引かれる。
そのままライズさんの胸の中に収まる形となり、動揺を隠しきれないでいた。
甘い甘い香りが私の頭までも痺れさせていく。
「ふふ……とろけちゃった?」
そう言われてなんて答えていいか分からずにいると、腕に掛けていた籠が誰かに取られる。
近いライズさんの顔に頭がぼーっとする。
「ああああ!!」
甲高い悲鳴が鼓膜を揺らしてぼーっとしていた頭が、一気にクリアになっていく。
近かったライズさんの顔が遠ざかり、何事かと顔を奥にいる三人へと向ける。
顔を青白したデイビーくんがわなわなと震えて、私が持っていたはずの籠を見つめていた。
どうして彼が持っているのか聞く前に、デイビーくんが私に向かって人差し指を指してきた。



