ゆっくり歩いてくれたおかげか私の頭痛もひどくはならなかった。
それにずっと柊くんの背中の温かさをずっと感じていられたから。
「ただいま」
ドアを開けるとリビングの明かりがついていた。
車もあったしお父さんも帰ってるのかな。
「おかえり~。遅かったじゃない」
リビングから春恵さんがエプロン姿で出てきた。
「ってどうしたの恰好!?亜美ちゃん具合でも悪いの?」
春恵さんはプチパニック状態に陥っている。
「母さん、うるさい。コイツ、今日軽い脳震盪になって今も治ってないから部屋で休ませるから」
「分かったわ。亜美ちゃん大丈夫?」
「はい。ご迷惑おかけしてすいません」
「迷惑なんて思わなくていいのよ。しっかり休んでね」
春恵さんにも心配かけちゃったな...。