「本条、先輩……」 「怜ちゃん、本当に一途なんだもんね」 「わ、わたし!」 バタバタしていると後ろから抱き抱えられるように膝の上に乗せられる。 「少しだけ、こうさせてよ」 甘く、切なそうな声で言われると抵抗する気が起きなくなる。 でも……。 「逃げないでね」 がっちりと抱えられてむしろ抜け出せない。