「なによ」 まだなんかあるの?と付け足す彼女の顔は何かが抜けたようでいて、純粋な高校生にしか見えない。 …けど、組の娘であることは事実なんだと。 「ちゃんと、中身のこと見てあげなよ」 …組の者だから、手が回せる。 …とかじゃなくて。 それが伝わってか、彼女は表情を失いながら 「うるさいわね、しょうがないじゃない」 と最後まで彼女らしく突っぱねながら去っていった。