帰りはまた、みんなの見ている前で手を繋ぎ、一緒に下校することになった。
少しずつ変わってくれる海里。
こんな風にゆっくり進んでいく関係も悪くないかな、と思えてきた。
それが二人の歩くスピードなら。
昇降口を出たとき、門の外に二つの人影が見えた。
一人は女子高生。
凛とした雰囲気のその子は、ベージュのブレザーにオリーブ色のチェックのスカートという可愛い制服を着ていた。
確か、伯王高校の制服だったはず。
もう一人の男子生徒の方は、顔を見なくてもイケメンだとわかるほどスタイルが良く、何より身にまとうオーラが神々しい。
そんな二人は、じっとこちらの方を見つめている。
「すみません──」
男子生徒の方が口を開き私達へ話しかけてきた。
「この学校に、小野寺理希さんはいらっしゃいますか?」
私と、それから海里へ交互に目を合わせ、彼は尋ねる。
「……さあ。その人が、どうかしましたか」
なぜか海里は知らないフリをしていた。
個人情報なのだから、親友のこととはいえ軽々しく漏らしてはいけないと思ったのだろう。
二人は探り合うようにお互いを見据えている。



