ソイツはふわりと笑った。 吹く風に乗ってくんじゃないかってくらい。 柔らかい笑顔。 その微笑みを見た瞬間、俺の鼓動が跳ね上がった。 (な、なんだ?!) 思わず目を逸らした俺に、その動揺が何だったのか解るのはもう少し後のこと。 とにかくその公園での出逢いが俺の高校生活を劇的に変えたのだ―――。