「胸だけは肉ついてんな」

「え、やだっ、総長さん……!」

「騒ぐな」

「……っ」


下着のホックに手をかけられると


あっさり外されてしまった。


――慣れてる……。


「サイズ合ってねえだろ、これ。苦しくないのか?」

「…………」


どうしてそんな

見えないところまで気づいてくれるんですか。


「新しいの買ってやるよ」

「……! いいです。ちゃんと自分で――」

「俺好みのつけろっつってんだ」

「えええ!?」

「……冗談だ。そんな驚くな」


び、ビックリした。

なんだか総長さんの好みってセクシーそうだから見たこともないようなモノをプレゼントされてしまうのかと思った。


「夕烏。今日食ったものはなんだ?」


……へ?


「え……っと……そういえば、なにも食べてないです」

「飯行くか」

「いまから、ですか」


壁のかけ時計を見ると、時刻は23時をまわっている。


「このままここにいても、やることねえだろ」

「……わたしはお話してるだけでも楽しいですよ?」

「言っておくが俺は少しも優しくねえよ。これ以上ここにいれば何されても文句は言えないが」


――!?


「それを踏まえてもう一度聞こうじゃないか。腹ごしらえに行くのか。行かねえのか」

「……お供、します」