(……鼻から?)
いや、でも、鼻で息するのはちょっと……!
鼻息荒いって思われそうで嫌なんですけど!
「ふっ……はは」
「なに笑ってるんですか!?」
「そんな反応をされると、やめられるものもやめられねえな。一晩中キスしてやりたくなる」
「な……、」
それは窒息してしまいそうです。
「首。肩。胸。背中。脚――身体中にキスしてやりたい気分だ」
そっ……
そんなことされたら。
わたしはどうなっちゃうか、わからない……。
「どっ……どんな気分ですかそれは!」
「悪かった」
別に……。
キスされたことは、嫌じゃなかった。
むしろ。
嬉しいと……思う。
総長さんのものって、いま改めて証明されたような気持ちになってくる。
だから、謝らないで欲しい。
謝られると、今のキスが間違いだって言われたみたいに感じてしまう。
「おかしなことを言って困らせたな」
「え?」
……ひょっとして。
さっきのイジワルを謝ってるのですか?
「そ、そんな。謝ることでもないですよ」
「夕烏と今こうしているのが。他の誰でもなく俺でよかったと思うよ」
――わたしだって。
「わたしも、総長さんで良かったです。総長さん以外の男性からは、頼まれても、同じこと……とてもできないですよ」
総長さんが目を見開き
そして、細め微笑むとつぶやいた。
「夕烏は、俺のことを壊したいのか?」


