そしてわたしは ――とても気まずい朝を迎えた。 「……おはようございます」 「おはよう」 だってだって 一晩中、 「朝がこんなに億劫だと思ったのは初めてだ」 「え?」 「叶うものなら夕烏のこと、このままずっと抱きしめていたい」 「……っ」 幻さんの腕の中に、いたのだから。