食事を終え

後片付けをしたあと、幻さんに呼ばれる。


「持ってろ」

「え……」


――携帯電話、だ。


「燐と愁の連絡先を登録しておいた。明日迎えに来るまでに充電フルにしとけ」

「はい!……って、もう準備してくれたんですか!」

「はやいにこしたことはないだろう」


それはそうなのかもしれませんが。

はやすぎて、ビックリしました。


買ってくれるとは言っていたけれど。

ほんと、いつの間に……!?


「説明書や付属品はここに入れてある」


受け取ったこの紙袋、どこかで見覚えが――。


(……あ)


そうか。

下着選んでるときに買ってきてくれたんだ。


荷物が増えている気がしていたんだけど。


幻さんの買い物じゃなくて、わたしの電話を買いに行ってくれていたんだ……!