学校から家には、連絡が入っただろうか。 家に帰らないだけでなく授業までサボったとなると、おばさんも、黙ってはいないだろう。 もう還るつもりないのに。 関わりたくない人たちなのに。 きっと、そういうわけにはいかないと。 どこかでわかってはいる。 わたしのしていることは、家出だ。 どんな理由をつけても家を出たことに変わりはない。 なんの解決もしていない。 ――ただ、あの場所から逃げてきたんだ。 怒り狂うおばさんの顔が脳裏に浮かぶ。 ――…ゴメンナサイ。