莉緒は不思議そうに画面を覗き込んだ。




「これ、誰?」




少しだけ、むすっとしたように聞こえる莉緒の声。




「…元カノ」



「…ふーん、仲いいんだ?」



「別に、今久しぶりにメッセージ来たとこだよ」




俺がそう言うと、莉緒は俺の顔をじっと見た。










「推薦蹴ったのは、その子のせい?」









どきりと、胸が締め付けられるような痛みが走った。




もう、頭悪いくせに無駄に察しはいいとか…。






「半分くらいは、そうなんじゃない?」




「ふーん…」




「捨てられたの。元カノに。




俺の親友に告白されて、結局そっちに行っちゃったってわけ。




2人とも、俺が推薦された高校に行くっていうから、推薦蹴った。




部活もやめたよ。あいつら男バレのプレイヤーとマネージャー、今もしてるだろうしね」




膝に顔を埋めた。