お嬢様は恋をしません。

顔は普通に可愛いんだけど、しっかりしてそうだし。



…なんか天然そうな顔してるなぁ。




水野さんは、時雨の元へパタパタと走ってくる。




「あのね、時雨。



今日、一緒に帰る約束してたでしょ?



でもね、その…さっき先生に雑用頼まれちゃって…」




「…そ。…待ってる」




「え、いいよいいよ。時間かかっちゃうと思うし…」



「…じゃあ手伝う」



「えっ、ほんとに大丈夫だよ」




あーあ、もう時雨ベタ惚れじゃん。



大好きじゃん。



一緒に帰りたがってるじゃん。




「水野さん、時雨はどーしても一緒に帰りたいんだよ」




俺がそういうと、2人して顔を真っ赤にさせた。



もー、ラブラブじゃん。



見てて飽きない。



これは見てて飽きない…。




「…とにかく。…手伝うから、一緒に帰ろ」



「わ、わかったっ、じゃあねっ」