【朔夜side】 『自由にしてなよ』 俺のその言葉に動揺しながら座る朱里。 自由、といったんだが、動かない。 (そりゃ、動けないわな) あれだけちょっかいをかけたのに嫌う素振りを見せない朱里。それが中々辛いんだけれども……。 そんな苦労を朱里は知るよしもない。 まるで借りてきた猫のように微動だにしない。 「好きにしていいんだぞ」 「言われてもしたいことなんてない」