傷だらけの君は



「わかりました」


だけどあたしに休みなんてない。


新選組の人たちといて、きっと感覚が麻痺していたんだ。


彼らに甘えすぎていた。



あたしは男の折れた指に手を添えた。



パキリ。


折れたのはあたしの指か、




それとも心か。





もうほとんど意識がない状態だったけど、それでも頑張って笑みを浮かべた。


このくせは昔からで、痛さを顔に出したときに殴られたことがあったから。


傷を移したすぐあとは、あたしもあまり殴られたくなくて。


だから、いつしか笑うようになった。



痛くても、声を上げたくても、気を失いそうになったとしても。


そんな感情をぜんぶ胸のなかに押し込んで、ただ一言言うだけでいい。




「お大事に」



立ち去る男の後ろ姿は、最後までこちらを向くことはなかった。