バッと身を起こし、驚いたように自分の身体を見回す。
「な、治った!」
嘘でしょ?いくらなんでも早すぎない?
だけど目の前の永倉さんは嘘をついているようには見えない。
ぴょんぴょんと部屋中を飛び跳ねるその姿は、本当に高熱で苦しんでいたのかと疑うほどだった。
「すご……」
「お前本当にぱっつぁんか?」
「本当だってば!その子が治してくれたの!」
平助、左之さん、そして永倉さん。
三馬鹿と呼ばれるこの三人が数日ぶりに集結した。
うるさいけど、ようやく屯所内がいつもの雰囲気に戻った。
永倉さんが床に伏せている間、どことなく空気が重かったから。



