傷だらけの君は



「紅!やっと治ったんだね!」


視覚が戻って、初めて会ったのは藤堂さんだった。


部屋に朝餉を届けに来てくれた藤堂さんはゆっくりと微笑んだ。



「よかった」


「ありがとうございます、藤堂さん」


「いいんだよ。じゃあ広間に行って、みんなで食べよう」



2人分の食事を持った藤堂さんはにこりと笑って。


「まあ俺は、2人きりでも良かったんだけどね」


なんて冗談めかしたように言うから、あたしもつられて笑顔になる。



みんな、こうやってあたしにご飯を持ってきていてくれたんだ。


ほんとうに、お世話になったなぁ。