父様と二人で町外れの小さな平屋に住んでいて、あたしの仕事だけで生計を立てているから、療養の時間がものすごく惜しい。


それにあまり長い時間床に伏せていると、父様が怒ってしまう。


いつまでかかってるんだ、早く次の仕事に行けって。


仕事っていうのは、あたしの力を使って怪我人を治すこと。


治す代わりに報酬を貰っている。



「あ、あそこだ」


今日も仕事で呼ばれている。


前の傷が治ったら、すぐに次の仕事に行かなくてはならない。


この世は怪我人で溢れているんだから。


あたしの仕事が、なくなることはない。