「カツが反論したからじゃないの?」


「うっ……、だって緒方がしつこいんだもん!」


「〝だもん〟とか女の子みたいな言葉遣いやめて。
カツの読みは大体外れるんだから、ちゃんとそこ自覚して考えてよ」


「わ、分かったから!」




……普段、あまり感情の変化がない桃ちゃんなのに、カツくんと話すと割と怒ったりしてる。


それほど仲が良いんだろうな。





「……あ、そういえばカツのクラスはコンテスト誰が出るんだ?」




敬吾くんは言い争うカツくん達の雰囲気を全く気にせず、そんなことを言い出す。


……コンテストって、ミスコンとミスターコンのことだろうね。





「え?ああ、クラスから各1名強制になったやつ?」



カツくんは特に驚く様子もなく話を続ける。


……ていうか、カツくん達にももう話回ってたんだ。

すごい情報網。




「女子はまだ決まってなくて、男子は藍が出るぞ」





……え!?


カツくんと藍くんを除いた一同はクラス中に響き渡るほどの声で驚いた。