「そういえば敬吾くんのプレゼントはどれだったの?」
「え!?あ、えっと、プロテイン!」
「はぁ!?これ敬吾のかよ!」
敬吾くんの言葉に反応した沙羅ちゃんは眉間にシワを寄せて声を上げた。
あ……あれ敬吾くんからだったんだ。
「あ、そうそう。なんだ、足立が当たったなんだな!」
「だな!じゃねぇよ!なんでプロテインなんだよ!」
「え、だって嬉しくね?俺結構飲むからさ」
「あたしは飲まねーんだよ!」
「まあまあ沙羅、そんな怒ることでもないって。沙羅が飲まないなら俺が飲むし」
「……チッ」
そうかよ、と勢いを鎮めた沙羅ちゃん。
大地くん相手だとちょっと反抗心が減る沙羅ちゃん可愛いな。
「思わぬ奇跡にあっぱれ」
ふぅ、と息をつきながら私の隣に来た桃ちゃんの表情は満足そうだった。
皆楽しそうだし、このパーティーは大成功だね、桃ちゃん。
「たまも楽しめてる?」
「もちろん!桃ちゃん達のおかげだよっ」
「そっか、なら良かった。良い思い出作れて私も満足」
嬉しそうに微笑む桃ちゃんを見て、胸がきゅうっと締め付けられた。
いつも皆のことを考えてくれる桃ちゃんを心から尊敬してる。
……私、ここにいれて良かった。
この学校に来て良かった。
こんなに優しい友達に囲まれて、こんなに楽しい毎日を送れてる。
それに、藍くんにも出会えた。
初めてちゃんと好きになれて、初めて付き合えて。
なんて幸せなんだろう。
……こんな幸せがずっと続けばいいな。
幸せを感じれた分、皆にも幸せになって欲しい。
藍くんと、ずっとずっとそばにいたい。
それが私の願いだ。

