「前……たまと藍くんのことでカツに怒られたって言ったじゃん?
あの時のカツはなんか……尊敬できたかも」
ちょっとだけ口を尖らせながら声を小さくする桃ちゃんに、私は思わずにやけてしまった。
な、何それ……可愛過ぎるよ桃ちゃん。
この桃ちゃんの言葉をぜひカツくんに聞かせたい……っ。
「そんな怒られたん?」
「いや怒鳴るとかそういうのじゃないけどさ。間違ってた私のことをちゃんと指摘してくれたから……反省できたし」
「それカツには言ってやんねーの?」
「え、言うわけないじゃん。絶対調子乗るし。2人とも言わないでよ」
にやにやする私と沙羅ちゃんをじとーっと横目で見てくる桃ちゃん。
そっかぁ、そうなんだ。
なんか少し安心できたよ。
普段言い合うことが多いけど、お互い尊敬するところはあるんだ。
それなら、桃ちゃんがカツくんからの告白をOKしようがしまいが、2人の関係は変わらないような気がするな。
……まあ直後はさすがに今まで通りとはいかないだろうけど。
この様子から見ても、やっぱり桃ちゃんはカツくんの想いには全然気付いてなさそうだ。
そしてまさか今日告白されるなんてことも。
……どうなるんだろう。
どんな結果になったにせよ、いつでも私達は協力するからね。
だからカツくん頑張って!
桃ちゃんもいつでも相談してね!
……って、口に出して言いたい。

