「だからまー、玉砕しても変わらず緒方とは友達でいたいんだよ。緒方がそれを許すかどうかによるけど」
「……私、カツくんのこと応援する」
「お、サンキューたまちゃん」
「あたしもカツなら桃とくっ付いてもいいわ。でもあたしら特に何もしねーぞ。2人きりにさせるくらいはするけどよ」
「おう、それで十分。ありがとな。
緒方が拒否ったらちゃんと身を引く。緒方が幸せにならねーと意味ねーしな」
カツくんはなんて良い人なんだろう。
皆から好かれる理由が改めて分かった気がする。
……ほんとに、上手くいくと良いな。
大好きな2人がくっ付いてくれたら嬉しい。
桃ちゃんの発言から考えても、成功する確率は高くはないのかもしれないけど、
どうか2人は幸せになって欲しい。
カツくんに、桃ちゃんを幸せにしてあげて欲しい。
「つーわけで明日、よろしくな!」
「うんっ、分かった!」
「桃にはなんか言っとくか?」
「いや大丈夫。俺から一緒に帰ろって連絡しとくわ」
「カツ、頑張って!」
「おう!」
ぐっとガッツポーズを作って見せるカツくん。
明日、彼は長年隠してきた恋を実らせる為に告白をする。
今の関係を変える行動になるのは間違いない。
……その行動を実行に移すのがどれだけ怖いか。
だからどうか、上手くいきますように!

