「ていうかここにいるメンバーは強制参加だから。どうしても無理な理由以外、欠席は受け付けません」


「……えらく強引だな」


「だって来年は受験とかでこんな風にクリスマスパーティー出来ないかもしれないじゃん。私は皆と楽しい思い出が作りたいの。

絶対楽しいパーティーにするから、なるべく皆来て欲しくって」




クリスマスパーティーの想いを伝えてくれた桃ちゃん。


この場にいた全員がそれを理解し、感動したのが分かった。



桃ちゃんは友達を何より優先してくれる。

彼氏を作らないのも、皆でいる方が楽しいからだもんね。


……そんな桃ちゃんの気持ちを聞いて、行かないわけがないよ。




「そーいうことなら行くしかないな。俺も緒方の協力するよ」


「……カツ、ありがと。
敬吾も、花恋来るからこれを機にもっと仲良くなったら?」


「花恋ちゃん来るの!?うおおお!!仲良くなる!!」


「うっせーわ!」




雄叫びを上げる敬吾くんの頭に、いつものように沙羅ちゃんがチョップをかます。




「沙羅も彼氏連れて来てくれていいからね。私ちゃんと話したことないから改めて会ってみたいし」


「大地を?」


「え!?足立って彼氏いんの!?!?」




桃ちゃんと沙羅ちゃんの会話が聞こえたのか、敬吾くんが目を見開いて反応した。

というか驚いたのは敬吾くんだけじゃなく、藍くんもカツくんもだった。



そっか、皆知らなかったっけ。




「いちいちうるせーよ敬吾。いちゃ悪いか」


「いや……意外過ぎて!」


「中学から付き合ってんだよ。他校だけどな」




平然と話す沙羅ちゃんをまじまじと見つめる男子組。


この中で1番進んでるのって、実は沙羅ちゃんなのかも。