「……うん、そうしよっか」
隣を歩く藍くんは、優しい笑顔を見せてくれる。
日の入りが早くなってきた為、少し辺りは薄暗くなっていた。
……それでも分かる、藍くんの耳の赤さ。
気付いた途端、私は発熱してるんじゃないかってくらい熱くなった。
「25日は2人で過ごして、24日は皆で過ごそうか」
「あ、そうだね!それいい!」
「24日、皆が空いてればだけどね」
悪戯っぽく笑う藍くんに、きゅんとする。
こ、こんな笑い方もするんだ……。
素敵だぁ〜!
「カツ達には俺から声掛けとくね」
「あ、じゃあ桃ちゃん達には私から聞いてみる!」
「うん、ありがとう。テスト前だけど、なんか頑張れそうだね」
「ね!」
ほんとに楽しみだ。
憂鬱なだけだったテストが少し待ち遠しくも感じる。
クリスマスの予定が決まっただけで、こんなにも楽しくなるなんて。
恋愛って素晴らしい。
「桃ちゃんとカツくん張り切りそうだなぁ」
「絶対張り切るね。カツは特にイベント事好きだから」
「カツくんがいると盛り上がるし楽しいよね」
人気者のカツくんと藍くん。
皆と仲良くなってきて……私の人生は変わった気がする。
桃ちゃんも沙羅ちゃんも楽しそうだし、もちろん私も楽しい。
敬吾くんもいて、笑いが絶えなくて。
……私、すごく今充実してるなぁ。

