「ありがとうございます!
それでは続いて、4位から見事2位にまで上った緒方さん、一言どうぞ!」


「投票、ありがとうございます。ていうかなんで私こんな順位上がったんですか?」


「えーと、投票理由はですね……

『男装姿がイケメン過ぎた』
『普段も可愛いけど男装が最高だった』
『伊達眼鏡がオシャレで可愛い』
『いつも助けられてる。一緒にいて楽しい』

て感じですね。こちらも2年3組の変装カフェが好評のようです!」


「へぇ……私男装してた方がモテるのかな?」




桃ちゃんの発言に、会場からは笑いと拍手が起こる。



すごいや桃ちゃん。


……皆やっぱり、桃ちゃんが普段からずっと皆の為に頑張ってることに気付いてるんだなぁ。


結果が出て良かった……。



と、そこで隣にいた沙羅ちゃんが少し笑って私を見た。




「桃の最後の投票理由のやつ、あれカツが書いたんだろうな」


「……え、そうなの?『いつも助けられてる』ってやつ?」


「多分な。桃は気付いてんのかな?
あいつ桃の前では素直になれねぇからああやって匿名のやつに書いてんだよ。ま、確かではねぇけど」


「おぉ……それでもちゃんと気持ちを伝えようとするカツくんって、なんか律儀だね」


「これで違ったら笑うけどなー」




あははと笑って沙羅ちゃんはまたステージに顔を向けた。



……桃ちゃんの頑張りを1番理解してるのはカツくんだもんね。


ほんとに、桃ちゃんも藍くんもカツくんも佐賀くんも花恋ちゃんも委員長も……皆頑張ってた。


最後まで楽しい文化祭になったし……大成功だね!