片想い、余命2日



俺、なんでコイツが好きなんだろう。



「あんなにいろんな女の子と付き合ってきた男が、間接キスくらいでなに言ってんだか」



由依はそんなこと言って、まだ笑っている。



ああ、そっか。


俺、この笑顔が好きなんだ。


ずっと、俺の隣で笑っていてほしいって思ったんだ。



俺と由依は幼なじみみたいなもんで。


それでもずっと隣にいたわけじゃないから、少し離れたって、気持ちは変わらないだろう。



だとすれば、どうすればいい。


どうすれば、また由依に好きになってもらえる?


俺の片想いを終わらせられる?



「壱、本当に大丈夫?」


「大丈夫だよ」


「でも、ぼーっとしてた」



お前に好かれるにはどうすればいいかを考えてたんだよ。



「私に出来ることがあったら、なんでも言ってね」



だったら、今すぐ俺のこと好きになってくれよ。


俺の彼女になれよ。



……なんて、本人に言えない俺は、相当のチキン野郎らしい。