「まあ、俺は心菜がそんなことするヤツじゃないってわかってたけどな」
けれど、それを救ってくれたのは怜央くんの言葉。
「……っ」
やだ。あたし今、泣きそう。
だって、怜央くんが信じてくれていた。
すみれちゃんの言葉じゃなくて、あたしを……。
それがたまらなくて嬉しくて、涙が堪えられず席を立ちその場から離れる。
涙しているところ、怜央くんに見られたくないから……。
慌てて席を立ったのはいいけれど、なにか用がないと不審に思われそうだから、ピンク色の花紙を補充するふりして持ってくると。
「え?まだこんなにあるのに?」
目の前には、まだピンク色の花紙は山のようにあって。
なにやってんだよー、なんて笑われてしまった。



