どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



日を追うごとに、怜央くんとすみれちゃんの仲が良くなっていくのは見ていて分かった。


作業で一緒にいる時間が多いから当然なんだろうけど、すみれちゃんが「怜央くん」と呼ぶ回数が多くなった気がする。


怜央くんも怜央くんで、すみれちゃんと相談しなければならないことは沢山あるらしく、自ら声を掛けに行ったりしてる。


噂に聞いていた通りとても忙しいらしく、毎日昼休みは会議のためにふたりそろって教室を出て行く。


反対に、あたしと怜央くんの間はあれから微妙なままだった。


休み時間も忙しそうにしているから、物理的に話す時間もないというのもあるけど、そんな怜央くんに話しかける勇気がないのも事実で。



「はぁ……」



今更悔やんだり、そんなふたりをうらやましく思うなんて、反則だよね。


決めたのは、全部自分なんだから……。