どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



どうしよう。


あたしだって、怜央くんと一緒に委員をやりたい。


でも……ここで譲らなかったら、あたしも怜央くんに気があると思われるだろう。



「すみれ、例のことお願いしてるの?」



そのとき、あたしたちの間に入ってきたのは、すみれちゃんといつも一緒にいる藤谷真帆(フジタニ マホ)ちゃん。


すみれちゃんと違い少し気が強そうな印象の藤谷さんとは、まだ話したことはない。


すみれちゃんが可愛い系なら、藤谷さんは美人系。あたしは彼女に、少し苦手なイメージを持っていた。



「うん」


「代わってもらえた?」


「それが……まだ」


「そうなの?なんで?」


「えっと……」


「宮内さん、委員やりたいの?」



最終的に藤谷さんの問いかけは、歯切れの悪いすみれちゃんではなく、あたしに向けられた。


あ……。


藤谷さんが加勢したことで、あたしはますます立場が弱くなってしまう。