どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



怜央くんと隣の席になったことで、今まで以上に会話も増えた。


今までは、あたしの方が怜央くんより前の席だったから、授業中の様子なんて全然知らなかった。


けれど、席が窓側ということもあり、自然に内側に顔を向けるから不自然じゃなく怜央くんを視界に入れられる。


先生を見るふりしてチラチラ横に視線を送っていると、色々な表情の怜央くんを知ることができた。


眠たそうだな、とか。意外と綺麗な字を書くんだなとか。


盗み見しているから、完全に怪しいんだけれど。




でも、いいことばかりじゃない。


胸をざわつかせることもあるんだ。




「怜央くん」



授業が終わった瞬間、ひとりの女の子が怜央くんに声を掛けた。


……彼にはもうひとり、隣に座る女の子がいるのだ。