「……心配にならない?」
モテすぎる彼氏を持つこと。
あたしなら、不安でたまらないだろうなと思い聞いてみるけど。
「付き合う前からそれはわかってたことだし。大和を信じてるから周りの声は気にならないよ」
堂々としてる凪咲ちゃんがカッコよくみえた。
でもそれと同じように、
「山本さんの隣になれたらいいよな」
なんて、凪咲ちゃんの隣を希望している男の子もいるわけで。
大和くんも同じ思いなのかもしれない。
クジが出来上がったようで、順にクジを引いていく。
黒板に番号が書いてあって、開いた紙に書いてある番号が新しい席。
全員が引き終えたところで机を移動し始める。
「俺10番~」
よく通る声でそう言って、怜央くんは移動を始めた。