今日会ったばかりの怜央くんだけど、あたしへの評価は決してからかっているとは思えなくて、むしろ胸に響いた。
すごく……うれしかった。
「そっか、ならよかった」
怜央くんは、クシャリと顔をほころばせると、
「やべっ、練習送れる。さっさと終わらせよーぜ」
「うんっ、そうだね」
このあと部活があるという怜央くん。
今まで口の方が忙しかったのに、パッと切り替えて手を素早く動かした。
でも……あたしはドキドキしてしまい正直それどころじゃなかった。
ただでさえイケメンなのに。
ケガをした初対面のあたしを保健室に連れて行ってくれて、手当までしてくれて。
内面までこんなに優しい性格イケメンなんて……反則……。
こんなのもう……好きにならない理由が見つからない。
ドクンッドクンッ……。
この高鳴る鼓動の正体をあたしは知っている。
……そう。
あたしはたった1日で、彼に恋をしていた───



