「よ、よろしくですっ」
凪咲ちゃんの彼氏といえども、ほとんど面識なんてないから緊張する。
「こちらこそよろしく。凪咲がいつもお世話になってます」
大和くんはぺこりと頭を下げたあと、「おーい!」とそばでしゃべっていた男の子ブレザーを引っ張った。
「ん?」
「こいつ、俺の一番のダチ。ついでによろしくしてやってよ」
「ついでってなんだよー」
そう言って紹介された隣の彼に視線を映せば。
ドクンッ……。
心臓が大きく音を立てた。
ふてくされた顔で大和くんの頭をつついていたのは、怜央くんだったから。
怜央くん……大和くんの友達だったんだ……。
類は友を呼ぶってほんとだ。
イケメンすぎるふたりが並んでるなんて、学園ドラマの一コマをみているよう。



