「お願いだから、全部正直に話して怜央くんに謝って。そして、凪咲ちゃんにも」


「は?するわけないじゃん、そんなこと」



あくまでも藤谷さんは強気だった。


悪事がバレているのに、この開き直り様には正直頭が痛い。



「ねえ……どうしてそこまでするの?あたしが憎いなら、あたしを苦しめたらいいでしょ。どうして怜央くんたちを苦しめるの」


「てか、もうじゅうぶん苦しんでるでしょ?」


「え?」


「自分がやられるより、大切な人が苦しんだ方がつらいでしょ?あたしもそうなの。大切な友達が傷つけられて、許せないから」


「……」



返す言葉がなくなってしまった。


どうしたらいいの?


やっぱりあたしには、藤谷さんを説得するなんて無理なのかな。